2018.03.22
[リレー形式で綴る]プロフェッショナルが通う店 Vol.6 PIZZA SLICE
和洋中をはじめとした飲食のプロフェッショナルたちが、自分のお店以外にお勧めするのはどんな店なのか。プロからプロへ、リレー取材形式でご紹介致します!
ニューヨークスタイルのピザを提供したいと、オーナーの猿丸さんが始めたのがこの『PIZZA SLICE』。
住所は代官山だが、代官山駅からも渋谷駅からも徒歩8分ほどの場所。決して駅近とはいえない。
つまり、集客に関しては有利な場所とはいいがたい。にもかかわらず、ランチ時にはほぼ毎日満席状態。ティータイムの時間帯でも、お客が切れることがない。
我々の取材時間がランチタイムを外していたせいなのか、日本人は少なく、おやつ代わりにつまみに来たといった風の、オシャレな外国人が大多数を占めていた(場所柄とはいえこれもなかなか珍しい光景)。
まさにニューヨークの片隅にあるピザハウスのようだ。
店内は、コンクリートの打ちっ放しで天井も高く、オシャレなカフェか、窓がなかったらクラブを思わせる雰囲気も持っている。
オーナーの猿丸さんは若い頃から根っからアメリカ好き。アメリカンアニメや映画のファンで、その中に出てくるニューヨークピザもよく見ていた。
そして「何かアメリカっぽい店をやりたい」と思うようになり、最終的にピザに辿り着いた。根っからのアメリカ好きは、根っからのニューヨークピザ好きでもあったからだ。
そして将来ピザの店を持つべく、修行のためにニューヨークへ渡った。
ではニューヨークスタイルのピザとはどんなものなのか。
基本的にはまずビッグサイズ。そしてスライスして売っていることが多く、店内でも食べれるが基本的にはテイクアウトが当たり前。
生地は薄く、真ん中は柔らかいのに周囲(スライスなのでつまりは端っこ)はこんがりしている。こんな感じである。
「シンプルなピザがもともと好きだったんです。あまりごてごてと数多くの具材がのってないピザですね。ニューヨークスタイルはまさにそれですし、さらに言うと、大きなピザを焼いて、それをカットして提供する、あのスタイルが好きだったんです」
と猿丸さん。ニューヨークでは”ピザ回し”の世界チャンピオンのお店で修行。他にも何店かで勉強し、5年前に戻ってきた。
せっかくニューヨークスタイルのピザ屋をやるのだからと、店舗はディテールに至るまでニューヨークの雰囲気にこだわった。
まずは基本のチーズスライス(390円)。「シンプルなピザが好き」というオーナーの言葉を体現したような、基本中の基本のピザである。この大きさでこの味で390円は、コストパフォーマンス的にも信じがたいお値段。
次は一番人気のペパロニスライス(500円)。チーズのベースに真っ赤なサラミソーセージが乗っている、ザ・ニューヨークピザといった感じのピザだ。これもシンプルな具材だが奥深い味わいを醸し出す。チーズだけではもの足りないといったむきにお勧め。
そして取材班絶賛だったのが、キャラメライズドオニオンスライス(500円)。玉ねぎを茶色くなるまで丁寧に炒めたものをトッピングしたピザで、チーズの塩加減と玉ねぎの絶妙な甘さが見事にマッチ。チーズスライスやペパロニスライスのシンプルさから、ちょっと味を変えたくなったら、この一枚がお勧めだ。
こちらはピザではなくガーリックのパン『ガーリックノット』。もちろんこちらも手作りで、パン生地の代わりにピザ生地を使用し、オリーブオイルとガーリックを染みこませた逸品だ。
店内で食べる場合もテイクアウトの場合もこちらのキャッシャーで注文。先払いのシステムもやはりニューヨークスタイル。ちなみに店内で食べる場合は、温める間席で待っていれば、運んで来てくれる。
ガラスケースには今日のピザがズラリ。カットされたものでもかなりの大きさに驚かされるが、ホールで見るとやはり圧倒される大きさだ。大人数で来たお客さんの中には、ホールごと注文する人たちもいるとか。
PIZZA SLICE
住所:東京都港区南青山3-14-17
TEL:03-5428-5166
営業時間:11:30~23:00(L.O.フード 22:00 ドリンク 22:00)
定休日:不定休
今回『PIZZA SLICE』のオーナー、猿丸さんがお勧めするお店はココ!
『Hudson Market Bakers(ハドソンマーケットベーカーズ)』
麻布十番にあるアメリカンスタイルのケーキを提供するお店として、近郊はもちろん、遠方からもその味を求めて訪れるというお店だとか。
次回もお楽しみ下さい。